32種のお魚改名
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日本魚類学会が差別的な魚の名を32種類を改名しました。 ダイバーに馴染みが多い「イザリウオ」の改名が一番印象深いですが、 「カエルアンコウ」 可愛さがなくなったような気がします。 「イザル、イザリ」は既に死語になっているような気がしますが、改名発表があった以上、今後のホームページ掲載には新標準和名で記載するよう努力します。 |
日本魚類学会より、2007年2月1日に 「差別的語を含む標準和名の改名とお願い」が発表されました。 「メクラ、オシ、バカ、テナシ、アシナシ、セムシ、イザリ、セッパリ、ミツクチ」の9つの差別的語を含む魚類の標準和名について、「1綱2目・亜目5科・亜科11属32種を含む51タクサ(分類単位)の標準和名を改名すべきである」と発表され、これらの標準和名の普及にご協力をとありましたので、日本魚類学会ホームページより、抜粋掲載します。 ◆日本産魚類の差別的標準和名の改名最終勧告 (2007年1月31日,日本魚類学会評議員会により承認; もとの和名は原則として中坊編(2000)による;そうでない場合は,説明を加えた;改名済み1種を含む) 「種」(32種)のみ、改名前を赤色、改名後を青色にしました。 |
【Myxini】 | ||||
綱 | Myxini | メクラウナギ綱 | → | ヌタウナギ綱 |
目・亜目 | Myxiniformes | メクラウナギ目 | → | ヌタウナギ目 |
科・亜科 | Myxinidae | メクラウナギ科 | → | ヌタウナギ科 |
属 | Myxine | メクラウナギ属 | → | ホソヌタウナギ属 |
種 | M. garmani | メクラウナギ | → | ホソヌタウナギ |
M. paucidens | オキナメクラ | → | オキナホソヌタウナギ | |
M. atami | クロメクラウナギ | → | クロヌタウナギ | |
新和名の説明・他 | 綱から科までの名称は既存名を適用.属・種の名称はEptatretusヌタウナギ属よりも体が細いことによる.なお,中坊編(2000)では本科魚類に別属としてParamyxineクロメクラウナギ属が含まれているが,Fernholm (1998)によりMyxineの新参異名とされているので,ここではその見解に従った. | |||
【Chondrichthyes】 | ||||
綱 | Chondrichthyes | 軟骨魚綱 | ||
目・亜目 | Carcharhiniformes | メジロザメ目 | ||
科・亜科 | Pseudotriakidae | オシザメ科 | → | チヒロザメ科 |
属 | Pseudotriakis | オシザメ属 | → | チヒロザメ属 |
種 | P. microdon | オシザメ | → | チヒロザメ |
新和名の説明・他 | 深海性のサメであることから,深い海を表すチヒロ(千尋)を採用. | |||
【Osteichthyes】 | ||||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Anguilliformes | ウナギ目 | ||
科・亜科 | Synaphobranchidae | ホラアナゴ科 | → | リュウキュウホラアナゴ亜科 |
Ilyophinae | メクラアナゴ亜科 | |||
属 | Dysomma | メクラアナゴ属 | → | アサバホラアナゴ属 |
種 | D. anguillare | メクラアナゴ | → | アサバホラアナゴ |
新和名の説明・他 | 亜科名は本亜科にIlyophisリュウキュウホラアナゴ属を含むことによる.種名はホラアナゴ科魚類としては,比較的生息深度浅いことによる. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Anguilliformes | ウナギ目 | ||
科・亜科 | Cyematidae | セムシウナギ科 | → | ヤバネウナギ科 |
属 | Cyema | ヤバネウナギ属 | ||
種 | C. atrum | ヤバネウナギ | ||
新和名の説明・他 | 日本産本科魚類はヤバネウナギ1種のみであることから,科名についてもこの名称を採用. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Clupeiformes | ニシン目 | ||
科・亜科 | Clupeidae | ニシン科 | ||
属 | Spratelloides | キビナゴ属 | ||
種 | S. atrofasciatus | バカジャコ | → | リュウキュウキビナゴ |
新和名の説明・他 | 本種は日本では沖縄県のみに分布することから. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Myctophiformes | ハダカイワシ目 | ||
科・亜科 | Myctophidae | ハダカイワシ科 | ||
属 | Nannobrachium | トンガリハダカ属 | ||
種 | N. sp.1 | テナシハダカ | → | ヒレナシトンガリハダカ |
新和名の説明・他 | 胸びれがないことから. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Ophidiiformes | アシロ目 | ||
科・亜科 | Bythitidae | フサイタチウオ科 | ||
属 | Oligopus | セムシイタチウオ属 | → | セダカイタチウオ属 |
種 | O. robustus | セムシイタチウオ | → | セダカイタチウオ |
新和名の説明・他 | 他属に比較して体高が高いことから. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Lophiiformes | アンコウ目 | → | カエルアンコウ亜目 |
Antennarioidei | イザリウオ亜目 | |||
科・亜科 | Antennariidae | イザリウオ科 | → | カエルアンコウ科 |
属 | Antennatus | イザリウオモドキ属 | → | カエルアンコウモドキ属 |
種 | A. tuberosus | イザリウオモドキ | → | カエルアンコウモドキ |
A. flagellatus | ムチイザリウオ | → | ムチカエルアンコウ | |
新和名の説明・他 | 本亜目魚類の形態がカエルを連想させ,また英名がfrogfishであることから本科の基幹名としてカエルアンコウを採用.「ヒメヒラタイザリウオ」は瀬能・川本(2002)で提唱された.なお,改名案にはイサリウオ(漁る魚の意)も検討されたが,旧名を連想させない名称が適切であるとの意見を重視した. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Lophiiformes | アンコウ目 | → | カエルアンコウ亜目 |
Antennarioidei | イザリウオ亜目 | |||
科・亜科 | Antennariidae | イザリウオ科 | → | カエルアンコウ科 |
属 | Antennarius | イザリウオ属 | → | カエルアンコウ属 |
種 | A. analis | ロケットイザリウオ | → | ロケットカエルアンコウ |
A. striatus | イザリウオ | → | カエルアンコウ | |
A. hispidus | ボンボリイザリウオ | → | ボンボリカエルアンコウ | |
A. scriptissimus | ソウシイザリウオ | → | ソウシカエルアンコウ | |
A. commersoni | オオモンイザリウオ | → | オオモンカエルアンコウ | |
A. maculatus | クマドリイザリウオ | → | クマドリカエルアンコウ | |
A. pictus | イロイザリウオ | → | イロカエルアンコウ | |
A. coccineus | ウルマイザリウオ | → | ウルマカエルアンコウ | |
A. rosaceus | エナガイザリウオ | → | エナガカエルアンコウ | |
A. nummifer | ベニイザリウオ | → | ベニカエルアンコウ | |
A. dorehensis | カスリイザリウオ | → | カスリカエルアンコウ | |
A. randalli | ヒメヒラタイザリウオ | → | ヒメヒラタカエルアンコウ | |
新和名の説明・他 | 本亜目魚類の形態がカエルを連想させ,また英名がfrogfishであることから本科の基幹名としてカエルアンコウを採用.「ヒメヒラタイザリウオ」は瀬能・川本(2002)で提唱された.なお,改名案にはイサリウオ(漁る魚の意)も検討されたが,旧名を連想させない名称が適切であるとの意見を重視した. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Lophiiformes | アンコウ目 | → | カエルアンコウ亜目 |
Antennarioidei | イザリウオ亜目 | |||
科・亜科 | Melanocetidae | クロアンコウ科 | ||
属 | Melanocetus | クロアンコウ属 | ||
種 | M. murrayi | セムシクロアンコウ | → | クロアンコウ |
新和名の説明・他 | 日本産本属魚類は本種のみであることから,属の既存和名を採用. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Scorpaeniformes | カサゴ目 | ||
科・亜科 | Scorpaenidae | フサカサゴ科 | ||
属 | Scorpaenopsis | オニカサゴ属 | ||
種 | S. diabolus | セムシカサゴ | → | ニライカサゴ |
新和名の説明・他 | 本村ほか(2004)で改名済み. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Scorpaeniformes | カサゴ目 | ||
科・亜科 | Triglidae | ホウボウ科 | ||
属 | Chelidonichthys | ホウボウ属 | ||
種 | C. ischyrus | セッパリホウボウ | → | ツマリホウボウ |
新和名の説明・他 | 近縁種に比較して前後に短縮した体形をしていることから. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Scorpaeniformes | カサゴ目 | ||
科・亜科 | Psychrolutidae | ウラナイカジカ科 | ||
属 | Malacocottus | セッパリカジカ属 | → | コブシカジカ属 |
種 | M. gibber | セッパリカジカ | → | ヤマトコブシカジカ |
新和名の説明・他 | 日本産本属2種のうちの他種 M.zonurus コブシカジカの名称を属名に採用.種和名は日本海に固有であることから. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Perciformes | スズキ目 | ||
科・亜科 | Gerreidae | クロサギ科 | ||
属 | Gerres | クロサギ属 | ||
種 | G. erythrourus | セッパリサギ | → | セダカクロサギ |
新和名の説明・他 | 同属他種に比較して体高が高いことによる. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Perciformes | スズキ目 | ||
科・亜科 | Zoarcidae | ゲンゲ科 | ||
属 | Bilabria | ミツクチゲンゲ属 | → | ウサゲンゲ属 |
種 | B. ornata | ミツクチゲンゲ | → | ウサゲンゲ |
新和名の説明・他 | ウサは兎の意.顔つきの印象から. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Perciformes | スズキ目 | ||
科・亜科 | Zoarcidae | ゲンゲ科 | ||
属 | Lycodapus | アシナシゲンゲ属 | → | ヤワラゲンゲ属 |
種 | L. microchir | アシナシゲンゲ | → | ヤワラゲンゲ |
新和名の説明・他 | 体が寒天質で柔らかいことから. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Perciformes | スズキ目 | ||
科・亜科 | Zoarcidae | ゲンゲ科 | ||
属 | Andriashevia | テナシゲンゲ属 | → | チョウジャゲンゲ属 |
種 | A. aptera | テナシゲンゲ | → | チョウジャゲンゲ |
新和名の説明・他 | チョウジャは長者の意.属の学名の由来であるロシアの碩学アンドリアシェフに対する褒詞. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Pleuronectiformes | カレイ目 | ||
科・亜科 | Bothidae | ダルマガレイ科 | ||
属 | Neolaeops | セムシダルマガレイ属 | → | オオクチヤリガレイ属 |
種 | N. microphthalmus | セムシダルマガレイ | → | オオクチヤリガレイ |
新和名の説明・他 | 近縁属の Laeops ヤリガレイ属や Japonolaeops ヒナダルマガレイ属に比べて口が大きいことから. | |||
綱 | Osteichthyes | 硬骨魚綱 | ||
目・亜目 | Tetraodontiformes | フグ目 | ||
科・亜科 | Monacanthidae | カワハギ科 | ||
属 | Rudarius | アミメハギ属 | ||
種 | R. excelsus | セッパリハギ | → | セダカカワハギ |
新和名の説明・他 | 同属他種に比較して体高が高いことから;本種は答申時に採録漏れしていたもの. |
投稿者 formosa : 11:01
2007年伊豆初海洋公園
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開催日:2007年2月3日(土)
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投稿者 formosa : 23:18