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誰が進路を決める?
ライオンやサル、シカの群れにリーダーがいるのは、ご存じですね。彼らは、群れとして組織され分業があり、リーダーは群れの行動を支配しています。
魚の世界では、どうでしょう? 魚の群にオタマジャクシ、イワシ、カツオ、マグロ、ゴンズイなどが有ります。魚の群は、いつも同じ方向に泳いで行き雄大ですが、これらの魚の群には、陸上動物の様に進路を決めるリーダーがいるのでしょうか? 結論は、これらの魚の群にはリーダーがいません。 それではどうして魚たちは群れて同じ方向に泳ぎ回るのでしょうか?エーリッヒ・フォン・ホルストという有名な生物研究者の研究発表によると、魚たちの群れは、ただ単に生まれたところが一緒で育ちも同じだからいつも一緒にいるだけ、と言っています。これら群れを作る魚の前脳の中に仕組まれた器官には、接触刺激というものがあり、これによって常に近づき、触れ合いながら海中を泳いで密集郡を作り、1匹の様に行動するのだそうです。誰が進路を決めるわけでもなく、外的や人間が数匹にちょっかいをだすと、その数匹は逃げようとしますが、それと同時に群れ全体が同じ動きをする。これが、接触刺激の力の様です。
凄いですね。 リーダーがいなくても小魚が大きな群れを作り、まとまることで、力強い姿になり、自分の身を守っているのですね。私たちも集団生活をしているこの社会、見習いところがある反面、流行に流され、同じ様な行動しかできない現代社会の若者と重ね合わせて見ると考えさせられます。 -お生物講座001- |