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おいくつですか?
お魚の年令を考えたこと、気にしたことありますか?
イヌやネコの寿命はお分かりだと思います。お魚の寿命は、短いもの永いもの種類によってずいぶんと違いがあるのです。種類が同じでも、住んでいる場所や食べているエサ、そして天然か養殖かで違う場合があるようです。 日本人でも、沖縄県に住んでいる人は長寿ですよね。環境と食べ物、暮らしぶりでちがってくるのでしょうね。沖縄の海に住むお魚も長寿でしょうか? 海水魚や淡水魚の寿命を見てみますと、 アユ(淡水魚):1歳 カタクチイワシ:2歳 マハゼ:2歳 ニシン:13歳 タラ:14歳 ヒラメ:25歳 マダイ:40歳 コイ(淡水魚):15~80歳 ナマズ(淡水魚):60歳 お魚の寿命は食物連鎖の流れの順に永くなっている気がしますが、皆さん、どう思います? ヒラメやマダイは、ダイビング中よく見ますが、大きくドッシリとかまえたものも多くいます。きっとお歳をめされた魚でしょうね。キンギョとか鑑賞用のお魚は、生物研究者でなくても、何年生きたとか分かりますが(キンギョは30年も生きるのです。)、お魚の年令はどうして知ることができるのでしょう?お魚に聞く訳にもいきません。 お魚の年令は、ウロコとか、頭の中に続いている骨の先にあり、耳の役割をする耳石(じせき)というものに刻まれる輪の数で知ることができます。耳石は、分かりにくいですが、輪の数だけ歳をとっていることになります。ウロコは顕微鏡などで見ないと分かりませんが、表面に成長線といわれる細い線があります。(木樹の年輪みたいなものです。)この成長線は決まった時期(季節)に重なりあい、太くなります。太くなった成長線の数だけ数えると年令が分かります。 短い寿命のお魚も、比較的永い寿命のお魚の、自分に与えられた人生(魚生)を精一杯生きているのでしょうね。大きな魚に食べられないようにいろいろな工夫で生き続けているのです。ダイビングをして、海中世界を覗いているとそんなお魚たちの生き様が見えてきます。私たちも、与えられた運命と自分で創造する人生、精一杯生きたいものです。 -お生物講座006- |