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    キャビアとチョウザメの危機?

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    シリーズで読める『親と子(卵)シリーズ』の第5回目です!

    前回は『黄色いダイヤ』かずのこでしたが、今回は、世界の三大珍味『黒い真珠』と言われる西洋料理の高級珍味『キャビア』の親である『チョウザメ』について書いてみました。

    松とうちゃんは、あまりハイカラな西洋料理やおつまみを食べることが少ないので『キャビア』もめったにいただきません。『キャビア』は英語でCAVIAR(E)と言うようですが、なぜだかは分かりません。

    『チョウザメ』は漢字で蝶鮫と書きますがうろこの形がチョウに似ていることから、そのように呼ばれています。全般にうろこは少なく、肌はぬるっとしており、他のサメのようにザラザラはしていません。
    口先(実際は吻と言います)がとがって、口は大きく下を向き、尾は下葉より上葉が大きく外見はまさにサメそのものです。

    サメは全体の骨が軟骨で出来ている特徴がありますが『チョウザメ』は、完全に軟骨だけで出来ているわけではなくあごや肩の骨など硬骨で出来ている部分があります。また、サメにはないはずの浮き袋が発達しており、それが消化管につながっているなど、原始的な硬骨魚を思わせるところがあります。

    水族館では、『チョウザメ』を古代魚の代表として展示しているところも多いようです。

    『チョウザメ』は基本的には淡水魚で、東北地方以北の日本海側の川などにそ上していましたが今はほとんどみられずサハリンやアムール川流域などに生息しています。

    プランクトンなどを食べるものが多く性格はおとなしく川に4~5月ごろ産卵のためそ上し、水草などに産卵し、また、海に戻ります。産卵数は80万から240万くらいと言われますが、産卵前に捕獲され取り出された卵が『キャビア』となる訳ですね!

    日本ではほとんど見られることはなく、本来、温水魚の淡水魚であるはずのものがどんどん寒冷地(北)へ追いやられ衰退の一途をたどっています。人間の環境汚染説や淡水魚の新参者のコイに追いやられたという説などがあります。

    『チョウザメ』の乱獲などがたたって、絶滅の危機にさらされている種がいると言うのに、『キャビア』の需要はどんどん高まり、さらに『チョウザメ』は貴重なお魚になっていきます。

    『チョウザメ』がなぜ衰退していくのかははっきりしませんが動物愛護や生息数の減少などを理由に、日本のクジラ漁を批判する欧米人が多い中、なぜ、『チョウザメ』のことは考えず世界の三大珍味としての『キャビア』を求めるのでしょうか?

    今回はお魚の不思議な生態と言うより、人間の不思議に感心してしまうのではないでしょうか?

    次回は『親と子(卵)シリーズ』ラストかも知れません!
    -お生物講座025-